皆様こんにちは、中小事業者の味方、社労士ウリボーです。今回はキャリアアップ助成金令和4年10月以降の正社員転換について最近の申請窓口の対応について話したいと思います。
キャリアアップ助成金令和4年10月以降の正社員転換にかかる正社員の要件
キャリアアップ助成金正社員転換制度の令和4年10月以降の正社員転換にかかる正社員の要件は、 少なくとも
- 昇給と賞与 又は
- 昇給と退職金制度
があることが正社員の要件になっています。いわゆるこれらがないとキャリアアップ助成金がいただけませんよということです。（もちろんフルタイムで働くのは当然ですが。）
先日、令和5年7月にある会社のキャリアアップ助成金の支給申請行ってきました。
転換日は令和4年11月1日で契約社員から正社員に転換した、いわゆる「令和4年10月以降の正社員転換」（以下「新制度の正社員転換」という。）のキャリアアップ助成金の支給申請です。
その会社の就業規則には、「賞与を毎年12月に支給する。ただし業績により支給しない場合がある。」と記載していました。
しかし、会社はそのキャリアアップ助成金対象者に賞与を支払っていませんでした。
窓口の担当者「このキャリアアップ助成金の対象者の方は、昨年の12月に賞与は支払われましたか？」
社労士「いえ、実は去年の冬賞与は支払われておりません」
窓口の担当者「それであればこの方は今回キャリアアップ助成金は支給することはできません」
社労士「『会社の業績が悪いときは賞与は出ない』と就業規則に書いてありますがそれでもだめなんですか？」
窓口の担当者「去年の12月には誰も賞与が出てないのすか？」
社労士「誰も出ていません。直近の決算において業績がすごく悪かったんで」
窓口の担当者「ではそれを証する書類としてその直近の決算書の写しを出していただけますか」
社労士「わかりました」
というやり取りがありました。決算書のコピーはすぐに提出しました。その後何も言ってきていないので、おそらく進展はしていると思われますが。
今回の件でわかることは、このキャリアアップ助成金支給申請窓口の方針は、
（１）賞与の支給を正社員の要件にしている会社では、原則として実際キャリアアップ助成金正社員転換対象者に賞与が支払われていなければいけない。
（２）「業績が悪ければ賞与は支給しない」という文言があっても
① 本当に賞与が全員に出ていないのか？ ②本当に業績が悪いのか？をチェックする。
ということですね。あくまでも助成金の対応は窓口によって違いはありますが。
２ まとめ
正社員の要件「①昇給と賞与、又は②昇給と退職金」について感覚的なものがつかめましたでしょうか？他にもいろんな事例があるので、どんどん発信できればと思っています。
都会の窓口の方があまりうるさくなく、地方に行けば行くほど細かいことをいう傾向はあります。
あるキャリアアップ助成金の窓口のハローワークは、
「技能手当が含み時間外手当になってるけど、キャリアアップ助成金の支給申請の対象者に含み時間外の手当があるのはおかしいのではないか」
などと要件に書いていないことを言ってきたりする窓口担当の方もおられます。
今後いろんな事例が出てくることにより、要件も徐々に変わってくることもあるので申請して勉強していくしかないですね。
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