「キャリアアップ助成金正社員転換コースの拡充」と最近あった当社労士事務所の就労事情

1「キャリアアップ助成金正社員転換コース」の拡充されました

みなさまこんにちは中小事業者の味方社労士ウリボーです。

まずは「キャリアアップ助成金正社員転換コース」が拡充されたことをお知らせしたいと思います。

雇用の不安定な非正規労働者を安定的な雇用(正社員)にすれば、その正社員転換した労働者が就労している会社に助成金がいただけるこのキャリアアップ助成金は、今まで助成金の額は正社員転換後6カ月経過した時に一度だけの57万円しかいただけませんでしたが、それが令和5年11月の改正で助成金額がUPしました。

正社員転換後6カ月経過した時 40万円

さらにもう6カ月経過時 40万円

と2回に分けていただけることとなりました。ただし、その6カ月目、1年目ごとに在籍していなければいけません。

例えば正社員転換後6カ月前に退職したらまったく助成金はいただけません。

また、正社員転換後6カ月~11カ月で退職してしまえば、1回40万円しかもらえません。

最近の就労者はひんぱんに就退職を繰り返す方が多いですが、会社としてはこれを励みにいい会社にしていく努力をしていきましょう。

さらに令和5年12月1日以降に初めてキャリアアップ助成金を申請する事業者には、就業規則に「正社員転換制度規定」を導入するという名目で20万円がいただけます。詳細調べて下さいね。

2 最近あった当事務所の就労事情

私は職員を雇用して社労士事務所経営していますが、最近私の事務所であった話をさせていただきます。

私の社労士事務所に社会保険労務士有資格者で近畿圏の国立大学を卒業した方が応募してきました。

A君としましょう。31歳のA君の経歴は①某県職員1年(正規公務員)、②京都府下の小規模自治体の職員4年(正規公務員)、③その後派遣で私立学校の職員などを転々、その後社会保険労務士試験に合格し④総スタッフ4人のある社労士事務所に入社して、その社労士事務所在職中(3カ月目くらい)うちの社労士事務所に応募してきました。

私はこの履歴書を見て頭は優秀かもしれないがこれだけひんぱんに就退職を繰り返す方、まして公務員正職を2つも早期に退職するんじゃ、うちでは持たないと思い一度は断りました。

しかし、うちの事務所で大変な事態が起こりました。ミスを繰り返す50代の職員さんがいまして、その方が本当にありえないようなミスをするので、この職員をいつまでもおいていてはダメだ、うちの事務所をかき回してつぶしてしまうのではというレベルだった人がいました。どうしたものかと考えていると、その者が自己都合退職を申し出てくれたので、1カ月ほど前に応募してきたそのA君に「前にお断りしましたが、まだ来る気ありますか?」と声をかけると「働きたい」と言ってくれたので採用することとしました。

ここで手っ取り早くお金を掛けずに採用できると考えたのが甘かったのですが。

「欠員が出て忙しいのでできるだけ1日も早くきて」とお願いしていましたが、令和4年11月11日から働きに来ました。よく話を聞くと「11月3日で退職していたが、ちょっとゆっくりしたかった」とのこと。やはり考え方に問題があるなとは、その時に思いました。

しばらく働いていただきました。頭は優秀なので仕事はそつなくはこなしていました。ある程度できますが、意欲的とは言えず一定以上のことはしようとはしませんでした。

先ほどの50代の職員のように、まったく仕事ができない方にも巡り合うことがあるので、まあそこそこやっていただけるし、まだましかなと思っていました。

しかし、令和5年10月半ばごろ「話があります。10月いっぱいでやめさせていただきます」と言ってきました。

「理由は?」「以前働いていた学校事務に戻ります。もう次のところが決まりました。」

「退職するときは少なくとも1カ月以上前に言って下さいと言って了承してくれて、雇用契約書にも署名してるよね。」

「民法では2週間前に言えば契約を解約できることになっています。」

ああもうどうしようもないカスだと、それ以上は何も言いませんでした。

もちろん退職していくのは私の不徳ではあります。わかっています。しかし、この方はずっとこうやって就退職を繰り返していくのだなと感じました。

3 まとめ

キャリアアップ助成金はだんだん縮小していくのかと思いきや今回の拡充は本当に嬉しく思っています。

厚生労働省のえらい官僚の方たち本当にありがとうございます。すごく男前です。頑張って申請させていただきます。

中小事業者のみなさんも対象の方がいれば申請しましょうね。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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